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【保存版】大切な人が骨折したときの栄養学「絶対早く治してあげる!」

先日、私の母が交通事故にあって骨折をしました。

幸いなことに命に別状はなかったのですが、胸椎と腰椎を2箇所圧迫骨折し、しばらくベッドから起き上がれませんでした。

高齢者では、骨折をしてそのまま寝たきりになってしまう症例が非常に多くあります。

スポーツの分野では、ケガをした後のすみやかな栄養療法がその後の選手人生を左右します。

骨折は食事次第で3倍早く治るというデータが報告されています。私も母に1日でも早く良くなってほしくて、管理栄養士としてできることを調べたのでまとめておきます。

家族や大切な方が骨折をしたとき、ケガを早く治したいとき、ケガをしない丈夫なからだをつくりたいとき、ぜひ参考にしてみてください。

骨折ってどういう状態?

そもそも骨が折れるってどういう状態でしょうか?

骨折が起こると骨や骨膜(骨を覆う被膜)、周囲の組織が損傷します。それにより内出血が起こります。骨折した場所が腫れたり、黒くなったりするのは皮膚の内側で大出血が起こっているからなのです。

骨折の治療は何をするの?

骨折の治療は、折れてしまった骨を元の位置に戻して、固定することです。

えっ?それだけ?

そうです。

つまり、折れた骨を元どおりに直すのはすべて体の自然治癒能力に任せておくしかない、ということです。

ただし、病院でしっかりと骨の位置を整復しておかないと、骨が変な形でくっついてしまったり、くっつかないままになってしまったりするので早めに医療機関を受診して正しい診断を受けることが大切です。

骨はなにでできている?

骨折を治してくれるのは自分の体自身。であれば、その体に、修復に必要な栄養素を十分に与えてあげる必要があります。

骨をつくっているもの

骨は何からできていると思いますか?

骨はカルシウムの塊と思っている方もたくさんいるのではないでしょうか?

骨の構成成分

骨は無機質と有機質からできています。

無機質のほとんどはリン酸カルシウムで、ヒドロキシアパタイト[Ca10(PO4 )6 (OH)2]という形で存在しています。

有機質の大部分はタンパク質(Ⅰ型コラーゲン、オステオカルシンなど)でできています。

健康な骨は、ただ硬いだけではなく柔軟性があります。骨は適度な弾力性をもつことによって「しなる」ことができます。しなる骨は、衝撃が加わっても骨折しにくいです。骨に柔軟性を与えるのは『骨タンパク質』です。骨はカルシウムの塊というわけではなく、骨の骨格はタンパク質がつくっています。

骨の半分はコラーゲンでできている

骨の体積の50%はコラーゲン(タンパク質)でできています。

コラーゲンは繊維状のタンパク質です。ヘチマたわしのようなものを想像してもらえるとわかりやすいかと思います。

その繊維の隙間にカルシウムやリンなどのミネラルを吸着させて骨密度の高い『骨』をつくっているのです。

カルシウムだけ一生懸命とっていても、土台となるタンパク質が足りないと骨にカルシウムは吸着することができません。

骨折を早く治すために必要な栄養は?

骨折の治りを早くするために必要な栄養素は次の6つです。

タンパク質

ビタミンC

ビタミンK

カルシウム

マグネシウム

ビタミンD

私たちの骨は日々、破骨細胞によって古い骨が壊されて、骨芽細胞によって新しい骨がつくられ、大人では約3年で骨が生まれ変わっています。

骨折をした場合もまた、折れた断端部を破骨細胞が壊し、骨芽細胞が新しい骨をつくって埋めながら治癒が起こっていきます。

骨がつくられる流れとしてはまず、骨芽細胞が骨の骨格であるコラーゲンやオステオカルシンなどのタンパク質を分泌していきます。

ビタミンCはコラーゲンを合成するときに必要になります。

ビタミンKはオステオカルシンというタンパク質にはたらきかけ、骨の形成を促進します。

次に、これらの骨タンパク質に、カルシウムやリン、マグネシウムなどのミネラルがくっついて骨密度の高い丈夫な骨ができてきます。

骨タンパク質にミネラルをくっつける役割をするがビタミンDです。

さらにビタミンDは、腸で食品中のカルシウムが体内に摂りこまれるのを助けたり、腎臓でカルシウムが尿中へ排出していかないように調節したりしてくれています。

骨折を早く治すためには、これらの栄養素をバランス良く摂取する必要があります。

また、骨の構成成分の一つであるリン(P)ですが、普段の食生活からは十分に摂取できており、また現代人の食生活でいうと、加工食品やインスタント食品などに含まれる添加物に使われているため、足りないよりもむしろ摂り過ぎてしまうことを心配した方がよい栄養素です。リンは摂りすぎるとカルシウムを体外に排出してしまうため、なるべく添加物を避けた食生活を心がけましょう。

タンパク質の多い食品

魚介類、鶏肉、豚肉、牛肉、卵、大豆製品などから良質なタンパク質を十分に摂りましょう。目安は毎食ご自身の手のひら一枚分くらいの量です。

コラーゲンの多い食品

コラーゲンはフカヒレ、鶏の軟骨や手羽元、鮭やサンマなどの皮に多く含まれています。

コラーゲンを構成しているアミノ酸は、3分の1が「グリシン」、3分の2が「プロリン」「アラニン」「ヒドロキシプロリン」、その他に数十種類のアミノ酸が少しずつ結合しています。特に、ヒドロキシプロリンはコラーゲン特有のアミノ酸として知られています。

少し前までは、経口摂取によるコラーゲンの効果は疑問視されていました。コラーゲンなどのタンパク質を食品から摂取すると、体内で一度すべてアミノ酸まで分解されて、そしてそのアミノ酸を材料にタンパク質(コラーゲン)が合成されるというメカニズムがあるため、コラーゲンをとっても必ずしもコラーゲンになるわけではない、とされていたのです。

しかし、最近の研究によりコラーゲンを経口摂取した場合、一部はアミノ酸まで分解されずにジペプチド(プロリルヒドロキシプロリン)のかたちで吸収されることがわかりました。さらに、このコラーゲン由来のジペプチドが血液中に吸収されると、繊維芽細胞の増殖を促進することが報告されたのです。繊維芽細胞とは、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分をつくり出す細胞のことです。

つまり、どういうことかと言いますと、コラーゲンを食べるとコラーゲン由来のジペプチドを材料にコラーゲンがつくられる。(効率がいい!)

そして、そのジペプチドが腸から吸収されて血液中をうろうろしていると、繊維芽細胞というコラーゲンをつくってくれる細胞が増えて、よりコラーゲンがつくられる体になる!ということです。

また、タンパク質の摂取量が足りないと、せっかくコラーゲンを食べてもコラーゲンとして合成されずに他の部分に使われてしまったりするので、しっかり補給しましょう。

ビタミンCの多い食品

ビタミンCはキウイフルーツやみかん、いちごなどの果物、ピーマンやブロッコリー、キャベツなどの野菜、じゃがいもやさつまいもなどの芋類に多く含まれています。加熱をすると壊れてしまうため、サラダや加熱時間の少ないさっと炒めなどで摂るようにしましょう。ちなみに芋類にはでんぷんが含まれているため、加熱調理してもビタミンCは壊れにくいことがわかっています。

ビタミンKの多い食品

ビタミンKは納豆、モロヘイヤやほうれんそうなどの葉野菜に多く含まれています。脂溶性ビタミンなので油と一緒に摂ると吸収率が高まります。

カルシウムの多い食品

カルシウムは牛乳やヨーグルトなどの乳製品、しらすや桜エビなどの魚介類、豆腐などの大豆製品、モロヘイヤや小松菜などの葉野菜に多く含まれます。1日の目安量は650mg3049歳)ですが、摂りすぎるとかえって骨粗鬆症を招くことが指摘されています。これは吸収率の高い牛乳やサプリメントの摂取で起こりうることで、血液中のカルシウム濃度が一気に増えると体があわててカルシウムを排出してしまうはたらきによるものです。牛乳なら1日にコップ2杯までにとどめ、一度にたくさん摂りすぎないように注意が必要です。

マグネシウムの多い食品

マグネシウムはあさりやいわし、わかめなどの海の食品、玄米などの未精製の穀類、ナッツ類、大豆製品、バナナなどに多く含まれます。

[カルシウム2:マグネシウム1]が理想のバランスです。このバランスが崩れると、カルシウムをいくらとっても骨から溶け出してしまいます。カルシウムとセットで摂るようにしましょう。

ビタミンDの多い食品

骨をつくるうえでもっとも重要な栄養素はビタミンDと言ってもいいほど重要なはたらきをしてくれるビタミンです。

ビタミンDは鮭やサンマ、しらすやいくらなどの魚介類、きくらげやしめじなどのきのこ類に多く含まれます。

野菜や肉類、穀類などにはあまり含まれていません。

食品から摂取する以外に、紫外線が皮膚にあたることによって体内のコレステロールから合成することができます。

しかし、現代人は魚離れが進んでおり、また外に出る機会が少なかったり、過剰な紫外線対策をする方が増えているため意識しないと不足してしまいがちな栄養素です。骨折の治療や、特に女性や高齢者だと骨粗鬆症を予防するために必要不可欠な栄養素のため、魚を毎日食べない、ファンデーションや化粧下地は一年中UVカットのものを使っている、という方はサプリメントでも良いので摂取することが大切です。

また、骨折をしてしまい動かなくなると筋肉は1日で3%減少していってしまいます。

筋力を低下させないためにも、ビタミンD補給のためにも、晴れた日はできる限り外に出て日光を浴びながらお散歩をすることをオススメします。

糖質の摂りすぎが骨折を招く?

子供の頃に、「コーラばかり飲んでいると骨が溶けるよ!」なんて言われたことはありませんか?

実はそれ、間違っていなかったのです。

コーラなどの甘い飲み物やキャンディーやチョコレートなどの甘いお菓子を食べると血糖値が上がります。

血液中の糖と体の中のタンパク質がくっつくと、『AGEs(終末糖化産物)』と呼ばれる老化の原因となる物質がつくられることがわかっています。このAGEsは骨代謝のバランスを崩して骨を脆弱化させることが報告されています。普段から糖質の摂りすぎはガンや認知症をはじめ、さまざまな生活習慣病のリスクを上昇させるため控えた方が良いのですが、特に骨折の治療中は甘いものを食べ過ぎないように気をつけましょう!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

骨折をすると本人も、家族や周りの方も大変な思いをしますよね。痛みもあるし、体の自由もきかなくて早く治してもとの生活に戻りたいと強く思いますよね。

骨折は食事療法のやり方次第で、治療の期間をぐーんと短くすることが可能です。

ぜひ参考にして、毎日の食事や生活を工夫してみてください。

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